髪型を変えると、まず外見の雰囲気がガラッと変わるので、想像もしなかった服が似合うようになったり、メイクが変わったり、毎回新しい発見があります。何より気分が変わります。それは結果的に、自分が日々クリエイションしている音楽やファッションの方向性にも影響を与えているなと感じます。もちろん創作のために髪型を変えているわけではないのですが、後から振り返ると全部繋がっているんです。あのとき気持ちにギアが入ったな、とか。そして、ああ、私はヘアスタイルにメンタルを支えてもらっているんだなぁ……なんて思いますね。

昔から「好きなことをして生きていけたらいいな」という夢をなんとなく持っていました。かなり漠然とした夢ですよね（笑）。でも今の私は、まさにその夢を体現しているんです。アーティストでもあり、ファッションデザイナーでもある、この状態がとても幸せだし、仕事とプライベートの境目もなく、24時間、365日、好きなことを本当にやれているという実感を常に持つことができています。とても恵まれていますよね。この幸せな状態をどうやったら一生続けていけるんだろう？と問うことが私の大きなモチベーションになっているのだと思います。

ありのままの自分の出し方や、自分がどんなときに心地いいと感じるかをわかっている人は美しいと思っています。周りから見てもその人らしさが滲み出ているということだし、そういう人に憧れますね。自分の理想という視点で考えると「こういう場所でライブをしたい」とか「この場所にこんな感じのお店を持ちたい」といった具体的なものは思い浮かぶのですが、10年後、20年後といった未来になると「幸せな人生を送りたい」というビジョンしかないですね（笑）。子どもがいたり、家庭を持っていても、その周りに音楽やファッションがあったら嬉しいな、と思います。